2019年9月9日(月)
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今回は生地手配についてお話しようと思います。
中国での話ですから、日本での生地手配とは全く異なります。

中国は安い!品質悪い!

ってイメージがあるかもですが、
実はそうでもなく。

日本でも同じですがピンキリです。

日本人の想像する「職人」と呼んでも遜色ないレベルの
工員さんはたくさんいらっしゃいますし、
バッグ業界で言えば、
かれこれ30年前から中国での生産は始まっているので…

人・材料・機材

全て揃っています。

ただ、本当にピンキリですから(苦笑)



…これ以上は長くなるのでw
機会があればまた。
今回は生地に関してですので、
それに集中してお話します!


バッグにはたくさんの「資材」が必要です。
1つのバッグで最低でも約10種以上の資材を使います。
(ちいくばっぐだと、約20種の資材が使われております。)

その中で、一番難しいのが

生地

です。


「何で?」


って思うかもしれませんが…

バッグ用の生地手配が難しい理由は2つ。


1 使う量が少ない!

2 品質が安定しない!

からです。

1については、詳しく話し始めると収まらないので
簡単にご説明します。

例えば…

【ショルダーバッグ】値段:¥4,000 ・ 寸法:30x22x9cm

という商品があったとします。

これの本体生地として使う量は、乱暴に言うとw

LサイズのTシャツ1枚分の生地より少ないです。


衣類の場合、
1つのデザインでサイズ展開が通常3〜4サイズありますよね。

バッグは、
ほとんどの場合1デザイン1サイズです。
(その代わり複数デザインをまとめて「シリーズ」として販売します。)

つまり、

衣類に比べて1つの商品を作るのに必要な
生地量が圧倒的に少ない!


と言う事なんです。


ヤードやインチは馴染みがないので伝わりにくいですが、
だいたい生地1反(巻物みたいな状態)で約50ydです。


50ydあると、先ほどのショルダーバッグが100個作れます。


1000個作っても10反。500ydです。(ここ後で出てきますよー)

*これ、もし本体生地が2色だったら5反づつ。
色コンビなら、1色あたりの生地数はもっと減ります。


なので、1つのバッグを生産する場合、
1素材1色の生地を手配すると、だいたい3反くらいしか仕入れません。



。。。これ、生地屋さんからすると

小口のお客さん

なんです。

バッグで使用する生地は、家具なんかでも使用される事が多いので
そっちのオーダーだと毎回50反〜100反なんてざら。


『悪い生地屋さん』につかまると、
顔ではスマイル☆ニッコリでも、値段や品質で悪いものを売られてしまいます。


と言う事で、これからが本番です(笑)



まずはこれをご覧ください。



1つの生地の流れを凄く簡単に表した表です。

色々なルートがありますが…

私はここでしか買いません。



品質を少しでも良いものにしたい場合、
①と②以外は
絶対に買ってはいけません。


流れはこうです。


この時、③④の生地屋では
こんな事が起きる可能性大です。





そして。。。



どうでしょうか。。。

もう本当に大変です。
って、


「いやいや!そんなんわかってるなら、試作の時点で調べなさいよ!」


と思いましたよね。
はい。
そうしたいのですが…正直、試作段階でわかるのは稀です。

資材検査を信頼できる検査機関にお願いすると、
だいたい10万円前後の費用がかかりますし、
先ほどの通り、


サンプル用で入手した資材と、
生産時に入手する資材は別物!



なので、検査する意味がないんです。
(自分である程度は「検査」しちゃいますけどね!)


そんな状況なので
ほとんどの場合、生産中、もしくは生産後にわかって大騒ぎになっちゃうんです。


だから、

こうなんです。

理想は、①のオリジナル開発。

これが一番安心です。
トレーサビリティーがしっかりしていますし、
加工方法も細かく決められます。

ただ、大量の発注が必要なので(汗)
まだ小さい弊社は

①と②の両方で生地手配をしています。

どうやっているか?

については…

内緒です(笑)

それぞれのメーカーが勉強代を支払いながら
ノウハウを構築し、現在に至りますので
そこは企業秘密という事で♪







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