会社員時代は数多の商品を「貿易」しましたが、弊社として初の「貿易(輸入)」を体験しましたのでご報告。
会社員時代、「お金」は数字。という感覚が少なからずあって、高額でも只の数字でしかなく企画の仕事をする上で必要な知識・数値といったレベルのものでしたが、一人で全部、お金も段取りも全てをやるとなると、勝手が違いますね。
当たり前ですが(笑)
ザックリと貿易に関して説明すると、正式な言葉ではありませんが
A:通常通関貿易
B:簡易通関貿易
の2種類があり、EMS(郵便局さん)やクーリエ便と呼ばれるDHLやFedEXなどの海外輸送会社さん達の
「飛行機で運ぶ」
方法は、ほとんどがBの簡易通関貿易になります。
サンプル品のやり取りや、参考資料の配送でお世話になります。
でも今回は、商品の輸入でしたのでAの通常通関貿易を行いました。
「輸出国」と「輸入国」があり、それぞれに関わる会社が複数あります。
①輸出する会社(今回でいうと、製造工場です。)
②輸出国内の貿易会社(”乙仲”と呼ばれる会社さんです。)
③船会社(文字通り”船”を所持している会社さんです。)
④輸入国内の貿易会社(②の受け側ですね。)
⑤輸入する会社(今回は”弊社”です。)
⑥輸入した荷物を納入する倉庫(自社の場合もありますが、大概は倉庫会社さんに依頼します。)
この内、⑤の弊社が段取りをお願いする会社さんは①④⑥の3社。
②は①の会社さんが段取り。③は②と④の会社さんが段取り。
という感じ。
輸出入に関して必要な書類を工場が作成し、乙仲さんへ提出。
色々な段階を経て、弊社に届くという流れです。
あ、会社ではありませんが②と④の間に、それぞれの国の「税関」さんがいます。
これは独立して初めて知ったのですが、
初めての「貿易」をする場合、必ず”税関検査”が入ります。
書類審査というライトなものから、全数抜き取り検査というヘビーなものまで。
どれに当たるかは弊社ではわからず、ただただ乙仲さんにお任せするしか無いので、先週の金曜日から今日まで、ドキドキでした(笑)
今後も「検査」は必ず入りますので、今回同様にオープンでクリアなお仕事を続けて、信頼を得、スムーズに商品が運ばれるように頑張ります。
弊社では中国の工場さんへ生産依頼をしているので距離も近く、
だいたい7〜10日というのが「貿易輸送日数」になるのですが
そこには様々なドラマがありましてw
本当に想定外の事が多く起こります。
(日本製という物も今後は生産したいのですが、これはこれで難しいんです。それはまた別のお話。)
特に今回は「旧正月」という中国の大型連休明けにあたり、荷物の混雑を想定していたので、コストパフォーマンスの良い「コンテナ便」ではなく、割高な「フェリー便」を選択し予定通り倉庫へ入荷ができました。
乙仲のKさん。本当に本当にありがとうございました!
そんな中、昨日、別ルートから港の混雑を知らせる情報資料を頂いたので
もしフェリーではなくコンテナを選んでいたと思うと。。。
数量や輸入商品単価によって、「割高」具合が異なりますので
全部、フェリーで良いじゃん!
というのは間違いです。
その分、原価が上がってしまいますので
販売価格もコンテナ輸送に比べて大幅にUPしてしまう可能性も。
なので、それぞれの商品、数量、納期、価格などに合わせてベストな輸送方法を日々、貿易担当の方は
考えてお仕事していますので☆
なかなか表に出てこない「職種」ですが
手元に商品が届いた際、
「みんなグッジョブ」
と心の中でつぶやいてあげてくださいね。
(笑)
そしてお金のお話。
ここでは「為替」について少しお話を致します。
朝のニュースで「今朝の為替(かわせ)は〜」って言ってるのを耳にされた事あると思います。
ご存知の方はスルーしてくださいw
要は、国ごとの対通貨価値をお知らせするもの。
「円高」:対象となる通貨に対して、円の価値が低くなった。
「円安」:その逆。円の価値が上がった。
というイメージです。
例えば現在、貿易の基軸通貨である『USD(USドル)』で説明すると1ドルあたり100円だったのが、110円になると数字そのものは上がりますが
10円分、円の価値がドルより低くなった。
ということになります。
輸出する場合、自国通貨の価値が高いほど(円安)利益が出て、
輸入する場合、円高の方が利益が出ます。
正直、輸入する事の多い弊社としては為替は100円くらいで。。。
という感じ。
でも多分、130円くらいになっちゃう時が来るんだろうなぁ〜。
はぁ。
すいません。ただでさえ長いのに、話が逸れましたね。
なぜ、為替か?
というお話ですが、それは工場さんへの製造代金のお支払いがあるから。
作って頂いた対価として、キッチリと感謝の気持ちと共にお支払い致します。
支払い方法も色々あり、ここでもザックリと「ドル予約」「直近レート支払い」とあります。
LCとかTTとか細かく言うと複雑ですが、ここでは割愛します。
「ドル予約」とは、為替が自社にとってベストなタイミングでドルを購入。
そのドルを利用して、海外送金する方法です。
これは「お金持ち」な会社さんしかできません(笑)
弊社は「直近レート」によるお支払い一択です。
ただ、どちらにしても手数料がかかるので
ニュースで発表されている数値ではなく(この数値も「買い」と「売り」で差があります)
割高な数値になります。
だから、開発期間が長いor長期継続販売商品はとても大変。
1年前の見積もりは意味を成さず、向こうの給与水準や資材価格も変化しますし
陸送運賃も高くなるし、為替も。。。
本当に頭が痛い。
だから本当は、値上がりしたり値下がりしたり、頻繁に起こって良いと思うんですよね。
販売店さんは大変ですけど。
少なくとも”適正利益・適正価格”で商売している会社さんは、「値上げします!」「値下げします!」って
自信を持って言えるような世の中になって欲しい。
じゃないとお給料もUPしませんしね。
という事で。
本当はもっと丁寧にお話したいところですが
今回はこの辺でおしまい。
輸入している商品、輸出している商品は全て関係している事なので
身近な物を手にとって頂いた時、少しだけでも思い出して頂けたら嬉しいです。
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会社員時代、「お金」は数字。という感覚が少なからずあって、高額でも只の数字でしかなく企画の仕事をする上で必要な知識・数値といったレベルのものでしたが、一人で全部、お金も段取りも全てをやるとなると、勝手が違いますね。
当たり前ですが(笑)
ザックリと貿易に関して説明すると、正式な言葉ではありませんが
A:通常通関貿易
B:簡易通関貿易
の2種類があり、EMS(郵便局さん)やクーリエ便と呼ばれるDHLやFedEXなどの海外輸送会社さん達の
「飛行機で運ぶ」
方法は、ほとんどがBの簡易通関貿易になります。
サンプル品のやり取りや、参考資料の配送でお世話になります。
でも今回は、商品の輸入でしたのでAの通常通関貿易を行いました。
「輸出国」と「輸入国」があり、それぞれに関わる会社が複数あります。
①輸出する会社(今回でいうと、製造工場です。)
②輸出国内の貿易会社(”乙仲”と呼ばれる会社さんです。)
③船会社(文字通り”船”を所持している会社さんです。)
④輸入国内の貿易会社(②の受け側ですね。)
⑤輸入する会社(今回は”弊社”です。)
⑥輸入した荷物を納入する倉庫(自社の場合もありますが、大概は倉庫会社さんに依頼します。)
この内、⑤の弊社が段取りをお願いする会社さんは①④⑥の3社。
②は①の会社さんが段取り。③は②と④の会社さんが段取り。
という感じ。
輸出入に関して必要な書類を工場が作成し、乙仲さんへ提出。
色々な段階を経て、弊社に届くという流れです。
あ、会社ではありませんが②と④の間に、それぞれの国の「税関」さんがいます。
これは独立して初めて知ったのですが、
初めての「貿易」をする場合、必ず”税関検査”が入ります。
書類審査というライトなものから、全数抜き取り検査というヘビーなものまで。
どれに当たるかは弊社ではわからず、ただただ乙仲さんにお任せするしか無いので、先週の金曜日から今日まで、ドキドキでした(笑)
今後も「検査」は必ず入りますので、今回同様にオープンでクリアなお仕事を続けて、信頼を得、スムーズに商品が運ばれるように頑張ります。
弊社では中国の工場さんへ生産依頼をしているので距離も近く、
だいたい7〜10日というのが「貿易輸送日数」になるのですが
そこには様々なドラマがありましてw
本当に想定外の事が多く起こります。
(日本製という物も今後は生産したいのですが、これはこれで難しいんです。それはまた別のお話。)
特に今回は「旧正月」という中国の大型連休明けにあたり、荷物の混雑を想定していたので、コストパフォーマンスの良い「コンテナ便」ではなく、割高な「フェリー便」を選択し予定通り倉庫へ入荷ができました。
乙仲のKさん。本当に本当にありがとうございました!
そんな中、昨日、別ルートから港の混雑を知らせる情報資料を頂いたので
もしフェリーではなくコンテナを選んでいたと思うと。。。
数量や輸入商品単価によって、「割高」具合が異なりますので
全部、フェリーで良いじゃん!
というのは間違いです。
その分、原価が上がってしまいますので
販売価格もコンテナ輸送に比べて大幅にUPしてしまう可能性も。
なので、それぞれの商品、数量、納期、価格などに合わせてベストな輸送方法を日々、貿易担当の方は
考えてお仕事していますので☆
なかなか表に出てこない「職種」ですが
手元に商品が届いた際、
「みんなグッジョブ」
と心の中でつぶやいてあげてくださいね。
(笑)
そしてお金のお話。
ここでは「為替」について少しお話を致します。
朝のニュースで「今朝の為替(かわせ)は〜」って言ってるのを耳にされた事あると思います。
ご存知の方はスルーしてくださいw
要は、国ごとの対通貨価値をお知らせするもの。
「円高」:対象となる通貨に対して、円の価値が低くなった。
「円安」:その逆。円の価値が上がった。
というイメージです。
例えば現在、貿易の基軸通貨である『USD(USドル)』で説明すると1ドルあたり100円だったのが、110円になると数字そのものは上がりますが
10円分、円の価値がドルより低くなった。
ということになります。
輸出する場合、自国通貨の価値が高いほど(円安)利益が出て、
輸入する場合、円高の方が利益が出ます。
正直、輸入する事の多い弊社としては為替は100円くらいで。。。
という感じ。
でも多分、130円くらいになっちゃう時が来るんだろうなぁ〜。
はぁ。
すいません。ただでさえ長いのに、話が逸れましたね。
なぜ、為替か?
というお話ですが、それは工場さんへの製造代金のお支払いがあるから。
作って頂いた対価として、キッチリと感謝の気持ちと共にお支払い致します。
支払い方法も色々あり、ここでもザックリと「ドル予約」「直近レート支払い」とあります。
LCとかTTとか細かく言うと複雑ですが、ここでは割愛します。
「ドル予約」とは、為替が自社にとってベストなタイミングでドルを購入。
そのドルを利用して、海外送金する方法です。
これは「お金持ち」な会社さんしかできません(笑)
弊社は「直近レート」によるお支払い一択です。
ただ、どちらにしても手数料がかかるので
ニュースで発表されている数値ではなく(この数値も「買い」と「売り」で差があります)
割高な数値になります。
だから、開発期間が長いor長期継続販売商品はとても大変。
1年前の見積もりは意味を成さず、向こうの給与水準や資材価格も変化しますし
陸送運賃も高くなるし、為替も。。。
本当に頭が痛い。
だから本当は、値上がりしたり値下がりしたり、頻繁に起こって良いと思うんですよね。
販売店さんは大変ですけど。
少なくとも”適正利益・適正価格”で商売している会社さんは、「値上げします!」「値下げします!」って
自信を持って言えるような世の中になって欲しい。
じゃないとお給料もUPしませんしね。
という事で。
本当はもっと丁寧にお話したいところですが
今回はこの辺でおしまい。
輸入している商品、輸出している商品は全て関係している事なので
身近な物を手にとって頂いた時、少しだけでも思い出して頂けたら嬉しいです。
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